お知らせ

五味洋治のページです。主に韓国での北朝鮮関連報道を訳していますが、日本語で紹介されない記事を私の目でセレクトしています。私の執筆活動、経歴についても掲載しています。最近のお勧めは、北朝鮮の軍事関連報道です。日本のメディアが伝えていない細かなものまで拾っています。私がかつてここに書いた金正恩の性格分析は今も十分通用します。筆者へのご連絡はこちらをクリックしてください

2016年8月31日水曜日

なぜslbmを開発するのか

 

朝鮮新報より

◎「そこが知りたいQ&A」Q-朝鮮がSLBMを開発する目的は?/A-核戦争抑止の最終手段確保」「朝鮮新報平壌版」8月31日付

朝鮮は戦略潜水艦弾道弾(SLBM)の実戦配備に向けた発射実験を続けている。SLBM開発の目的と現在の進展状況をQ&Aで整理した。

―朝鮮のSLBM開発はいつから行われているのか

開発着手の時点は定かでないが、朝鮮の国営メディアは金正恩委員長が自ら発起し、直接指導を行っていると伝えている。

朝鮮中央通信が金正恩委員長の指導の下で行われたSLBM試験発射を伝えたのは3回。15年の5月、16年の4月と8月だ。その内容を見ると開発は国際社会の予想を覆すスピードで進んでいる。昨年5月に弾道弾の水中発射に成功して一年も経たずに飛行試験段階に突入、今回の試験発射では「段階熱分離と操縦・誘導システムの信頼性、再突入弾頭部の命中度など弾道弾の核心技術」が目標値に達したという。SLBMは∇地上発射∇水上発射∇飛行試験、それに続いて∇潜水艦から誘導システムを載せた弾&道弾を発射し、目標に正確に着弾させる試験を経て実戦配備される。朝鮮のSLBM開発は、その最終段階にあるといえる。

―金正日時代から大陸間弾道弾(ICBM)の開発は続けられてきた。既存の弾道弾とSLBMの違いは。

大雑把に言えば「ICBM+潜水艦=SLBM」となる。弾道ロケットの技術自体は同じだが、強いて言うなら、ICBMの使用は先制攻撃を想定し、SLBMは報復用だ。海の中の潜水艦を完璧に探知するのは不可能だ。そこから発射される弾道弾を迎撃する技術は確立されていない。SLBMが最強の兵器、最善の核戦争抑止力といわれる所以だ。核の先制攻撃によって相手国の核ミサイル基地をすべて破壊した後、第2派の攻撃を繰り出すという戦争計画は、SLBMという最終兵器によって封じ込められる。海から核による報復攻撃を受けるかもしれないという恐怖が先制攻撃の抑止となる。

現在も米国は、朝鮮の核施設への先制攻撃を想定し、実動訓練を繰り返しているが、朝鮮のSLBMが実戦配備されれば、核装備を動員する米国の侵略戦争シナリオは根底から崩れる。

-朝鮮のSLBMが太平洋の向こうの米国に対する戦争抑止力であるならば、それ相応の射程距離を実現しなければならないはずだが。

朝鮮のSLBMが米国の軍事攻撃を未然に防ぐようにするためには、「射程距離」と「潜水艦のサイズ」という二つの技術的問題をクリアしなければならない。今回のSLBM発射は、6月の中長距離弾道ロケット「火星10」の時と同じく、飛行距離を意図的に短縮する「高角発射」で行われた。90度に近い角度で打ち上げられ、1,413.6?の高度に達し、400?前方に着弾した「火星10」の実際の射程距離は、米国の太平洋上の軍事拠点であるグアム島を越えているはずだ。今回発射されたSLBMは500?飛行したというが、最大射程距離はそれより長いと考えられる。朝鮮のSLBMには「火星10」と同じく固定燃料を使用する新型の大出力ロケットエンジンが搭載されているという指摘がある。

―「潜水艦のサイズ」に関する技術的問題はどうか。

朝鮮が発表したSLBM試験発射の公開映像を見る限り、発射管を1基だけ備えた中型の潜水艦が使われている。実戦を想定すれば、発射管を複数基を備えた大型の潜水艦が必要になってくる。また、米本土と海外の米軍基地に照準を合わせ、海中で長期間に渡り作戦を遂行するには、ディーゼルエンジンではなく、原子炉を動力としなければならない。他国でも、核搭載可能なSLBMは原子力潜水艦で運営されている。
朝鮮でもSLBMの実戦配備を想定した新型潜水艦の建造が進められている。これもまた、金正恩委員長の発案によるものだ。朝鮮中央通信は、SLBM試験発射成功に関する報道の中で、金正恩委員長が「強大な威力を持つウリ式戦略潜水艦の建造」を直接指揮していると伝えた。ここでいう「ウリ式」が何を意味するのか、国内外の注目が集まっている。

―米国や日本はSLBM試験発射が国際社会に「脅威」を与える「挑発行為」で、「国連安保理決議違反」だと非難している。

国防力強化は、主権国家の正当な権利だ。米国の核威嚇が続く限り、核兵器の運搬手段となる弾道ロケットの開発を続けるという朝鮮の立場は変わらない。
朝鮮が実戦配備を目指すSLBMの名称は「北極星1(???-1)」。英語で表記すれば「Polaris(ポラリス)」だが、これは米国で初めて開発されたSLBM(最初の発射実験は1960年)の名称だ。朝鮮は、米国が配備した核戦争装備に対する対抗手段としてSLBMの開発を進めていることを明確にしている。
朝鮮は「火星10」や「北極星1」を「高角発射」することで、飛行距離を調整し、他国の領空、領海を侵入することなく、地域の安全を担保しながら、弾道弾の性能をテストしている。これに対して「脅威」「挑発」のレッテルを張るのは、朝鮮への軍事侵攻をねらい、朝鮮の国防力強化にブレーキをかけるようとする米国の論理だ。米国の「核の傘」の下にいる日本もこれに追随している。
朝鮮に対してのみ「弾道ミサイル技術を使ったいかなる発射も禁ずる」とした国連安保理の「決議」は、核ミサイルに関する米国の不当な二重基準を模倣したものだ。国際法上の根拠はなく、国連憲章の精神にも反している。
国連安保理の常任理事国(中・ロ・米・英・仏)はSLBM保有国だ。これまで実験を繰り返し、「核クラブ((nuclear club)」を形成した国々が、同じプロセスを踏む国に身勝手なルールを適用し、一方的に責め立てるのは「大国の傲慢」以外のなにものでもない。朝鮮は、米国との戦争状態にピリオドを打つ平和協定締結を目標に掲げつつ、核抑止力強化を「国際法で保障された自衛権の行使」として主張し、実行していくだろう。

2016年8月29日月曜日

金敬姫に関する噂を禁じる

金正恩委員長が、叔母である金敬姫の噂を禁じていると、RFAが伝えた。国内では処刑説も出ているようだ。

http://www.rfa.org/korean/in_focus/nk_nuclear_talks/descent-08242016151855.html

金正恩が、叔母の金敬姫を処刑し、白頭の血統(金ファミリーの血統)が断たれたとの見方が北朝鮮で広がっている。


張成沢処刑直後‘金敬姫同志も死んだ’という噂がが平壌で少しの間回ったが,国家安全保衛部が‘家系(金氏一家親戚)に対して論じる者は厳罰に処する’と禁止したため、殺害されたとのうわさが拡大した”。

だが,金敬姫の生死については相変らず死亡説と毒殺説,重病説などの色々な論議が交錯している。


韓国の国家情報院は7月金敬姫の最近近況と関連して“(夫の)張成沢死亡直後アルコール中毒からは脱したが、現在は平壌郊外周辺で特別管理を受けながら,療養中”と明らかにした。


一方,労働党幹部出身のある高位層北脱出者は“金正恩が金敬姫を処刑した事実が明るみに出れば白頭血統の根元を切ったとして、自身と金与正などが清算されるために、まだ公開することができずにいる”と最近自由アジア放送に話し、処刑説を匂わせた。

2016年8月28日日曜日

北朝鮮は本当に動揺しているのか


韓国大統領は、どこの国の指導者よりも北朝鮮に関する豊富な情報を持っている。
国家情報院が世界からもたらす情報に加え、脱北者による、北朝鮮に関する最新の状況も伝えられているはずだ。アメリカや日本からの協力もある程度得ているだろう。文責 筆者

その韓国の朴槿恵大統領が、8月に入って北朝鮮について「体制動揺の可能性が大きくなっている」「北朝鮮の挑発の可能性が、いまだになく高い」と公の場で繰り返し話している。

もちろん、政治的な臭いもする。
これまで中国重視、日本批判という基本的な外交路線を転換させるため、意識的に北朝鮮の脅威を大きく見せている部分もあるだろう。また青瓦台幹部への検察の捜査も影響しているとも言われている。

それでも、朴大統領の発言は、確信に満ちているし、その確信度が上がりつつある。

朴大統領の北朝鮮体制と関連した発言のレベルが高まったのは、北朝鮮が4回目の核実験を行った直後の2月からだ。


「北朝鮮政権が核開発では生存できず、むしろ体制崩壊を催促するだけという事実を骨に凍みるほど悟らなければならない」と、体制崩壊という強い表現を使った。


さらに北朝鮮政権が「ブレーキなしで暴走している」「極限の恐怖政治で政権を維持している」と批判もしている。

8月15日に行われた光復節(独立記念日)での祝辞で朴大統領は、北朝鮮の在英国大使館に勤務していた公使の韓国亡命を念頭に以下のように発言した。

「韓半島統一が北朝鮮当局の幹部と住民皆に、差別と不利益なしで幸福を追求できる新しい機会を提供する」。


さらに、「新しい朝鮮半島統一時代を開くため」として3条件を提示した。

最初は「核兵器をはじめとする大量殺傷武器開発と対南挑発威嚇を直ちに中断」することだ。
2つ目は人権問題だった。「(北朝鮮は)今でも人類の普遍価値を尊重して、国際的義務と規範を遵守する正常な国際社会の一員になることを望む」だった。住民たちの基本的人権と最小限の人間の生活を営む権利を尊重しろということだろう。

3つめは北朝鮮が韓国社会に対して「混乱と葛藤を引き起こそうとする、時代錯誤的な統一戦線次元の試みを止めることを望む」とした。

演説中、日本についての言及は1回だったが、北朝鮮には11度も言及して南北関係を重視していることを示した。

さらに朴大統領は22日、大統領府で乙支国家安全保障会議を主催し、さらに踏み込んだ。

「北朝鮮の主要人物まで脱出と外国での亡命が続くなど深刻な亀裂兆しが見られ、体制動揺の可能性が大きくなっている」と述べたのだ。韓国大統領が北朝鮮の体制安全性に対して直接評価したことは「異例」(韓国メディア)だ。

 まら「北朝鮮の挑発の可能性がそのどの時より高く、北朝鮮の核とミサイルは直接的で現実的な威嚇であるだけにこれに対応する私たちの訓練も北朝鮮の挑発に備えた実戦のような訓練にならなければならない」と語っている。

 南北政策を統括する韓国統一省のスポークスマンも26日の定例会見で、大統領の見方と同じ見解を示している。
チョン・ジュンヌィ統一部スポークスマンはこの日定例会見で連鎖北脱出の原因について「金 恩時代以後変化過程で、さまざまな恐怖政治が行われ、北朝鮮内部の不安定性が強まっている」と指摘している。

ただ、専門家の中には、これらの指摘ほど北朝鮮内部は動揺していないという見方もある。

むしろ韓国側が、自分たちの政権の求心力を高めるために、北朝鮮を利用している部分もあると、私は判断している。

2016年8月25日木曜日

若者の金正恩支持あがる

中国の親密度上昇、韓国は下落

http://m.pressian.com/m/m_article.html?no=140483

興味深い調査内容。ただ、脱北者で、まだ北朝鮮や金正恩を支持する人がいるのだろうか?



北朝鮮30〜40代の保守化が昨年より強化されているという調査結果が出た。特に30代のキム・ジョンウン国務委員長の支持率は、前の世代の中で最も高い数値を記録した。
24日、ソウル大学統一平和研究院は、昨年と今年、北朝鮮を離れて韓国に来た脱北民138人を対象に面接調査を実施した。

「2016北朝鮮社会変動と住民意識の変化」をテーマにした今回の発表ではギムビョンロ教授は、キム・ジョンウン委員長の支持率が20代59.6%、40代は58.5%、50代以上は60%であるのに対し、30代は75%と集計されたと明らかにした。全体的なキム・ジョンウン委員長の支持も昨年58.1%から今年63%に4.9%ポイント上昇したことが分かった。

 また、金日成主席死亡後、いわゆる「苦難の行軍」当時20代を過ごした現在の40代主体思想に対する誇りが、最も高いことが分かった。

 キム教授は、20代59.7%、30代が62.5%、50代以上は50%程度が誇りを感じる明らかにしたものに比べて40代なんと79.4%が誇りを感じることが調査されたと明らかにした。

 全回答者を対象とした結果でも、昨年の52.7%から今年63%に10.3%上昇したことが分かった。

  ギムビョンロ教授は「今年の住民意識調査を見ると、北朝鮮の政治、社会の急激な変化を期待するほどの状況ではない」と評価した。
 
  キム教授は「住民の流動性と韓流文化の接触、政治的批判行為など様々な面でシステム弛緩現象は、(北朝鮮当局の)住民宣伝扇動と統制強化によって、住民の政治、社会意識は一定のレベルに収まっている"と診断した。
 
  このような認識は、経済問題に対する北朝鮮の住民の認識にも反映された。ジャンヨンソク上級研究員によると、北朝鮮の経済が困難な理由で「最高指導者」を挙げた割合は、2014年に74.5%、2015年70.8%だったが、今年は65.2%に減少した。 特に、今後、北朝鮮を導いていく世代である高学歴者と35歳未満の若年層では、これら回答が目立った。
 
  大学の学歴レベルで最高指導者のせいで経済が難しいという回答は3年連続の減少傾向を見せ、35歳未満の若年層の場合、「最高指導者のせい」という回答は55.9%まで下落した。 対外関係の認識でも、これらの傾向が明 ​​らかになった。
 
  チェギュビンソウル大統一平和研究院専任研究員によると、北朝鮮の住民の対中国親密度は2014年の調査では79.7%、昨年72.9%を記録し、2年連続で減少傾向を見せたが、今年は昨年より3.9%上昇し、6.8%と集計された。
 
  特に、30代と40代の対中国親しみが昨年より高くなったことが分かった。
 
   これに対してチェ研究員は、「北朝鮮と中国の間の政治的冷却状態が再び緩和され、肯定的な対中国認識が増加したものとみられる」と分析した。
 
  一方、住民の韓国への親密度は2014年に16.2%、昨年は22.9%で、2年連続で上昇したものの、今年は15.9%に戻って低下した。
 
  チェ研究員は、「2015年8月のDMZ地雷事件による南北対峙と、今年初めにいた開城工業団地の閉鎖が影響を及ぼしたものと推定される」と説明した。
 
   一方、北朝鮮の衣食住の生活は、昨年に比べて大きく変化していないとの調査結果が出された。
 
   ジョンウンミ先任研究員は、「稲とトウモロコシの生産量が昨年と比較して減少したが、食生活の量的減少は認められなかった」とし「畜産業と漁業の生産量の増加に経済的中層と下層の肉の摂取頻度が昨年に比べて増加した」と説明しした。
 
  これは、韓国の対北朝鮮制裁が、実際の住民の生活に何の影響を及ぼさないことでも解釈することができる部分である。チョン研究員は、「対北朝鮮制裁に経済的に上層部の高級商品の消費機会は減りますが、中下層の基礎生活への影響力は大きくない」と診断した。
 
  また、韓国の対北放送が、北朝鮮の住民に何の影響を及ぼさずにていることが明らかになった。チョン研究員は、「韓国の対北放送に対応するために、(北朝鮮当局の)思想統制の強化が影響を及ぼしたものとみられる」と説明した。
   
    実際の韓国を含む外部媒体を介して情報を取得する割合が昨年30.1%であったに比べて、今年は20.3%で9.8%ポイント低下した。チョン研究員は、「韓国政府の対北放送再開の効果も不十分に見える」と評価した。

  韓国のドラマや音楽など、いわゆる「韓流」文化に触れる住民の割合も減少したことが分かった。ギムビョンロ教授は、韓流をよく接触する割合が昨年57.5%から今年52.2%で5.3%ポイント減少したと明らかにした。
   
   ただし、若年層の韓流文化接触の割合は依然として高かった。50代18.8%であるのに対し、20代は55.8%、30代65.6%、40代は50%が接触経験があると答えた。

2016年8月24日水曜日

「北偵察総局縮小 対南・海外工作、労働党主導 に


金正恩、「国務委員会」で北統治するように. 北の政府組織改編9月または10月し公開へ

「自由北朝鮮放送」は22日、最近、金正恩の指示に応じて、偵察総局が縮小され、対南・海外工作機関がすべて労働党の下に移管されたと、北朝鮮の消息筋を引用して報じた。
 この機構は、すべてのキム・ヨンチョルが指揮することが分かった。

原文
https://www.newdaily.co.kr/news/article.html?no=320031



金正恩執権以後、北朝鮮内部では、さまざまな変化があった。最近では、対南工作と挑発の前面に立った「偵察総局」が金正恩の指示に基づいて7年ぶりに縮小されたという主張が提起された。

北朝鮮専門メディア「自由北朝鮮放送(代表キム・ソンミン)」は22日、北朝鮮消息筋を引用し、「過去の人民軍偵察総局に統合された北労働党所属対南・海外工作機関が金正恩の指示に応じて、労働党に原状復帰しており、この機構は労働党中央委員会対南担当副委員長キム・ヨンチョル監督が実質的には金正恩が直接管掌する」と報道した。

「自由北朝鮮放送」によると、金正恩の今回の措置に応じて、対南工作員、海外工作員の養成、浸透、情報収集、要人暗殺、テロや誘拐などの任務を引き受けた統一戦線部、文化交流局(旧225局)、作戦部、35号室がすべてキム・ヨンチョルの指揮の下に置かれたとする。

縮小した人民軍偵察総局は武装共産軍侵入、長距離戦闘偵察と爆破、敵後方撹乱、サイバーテロなどの任務だけの担当になったという。

「自由北朝鮮放送」によると、偵察総局の縮小は、新しい国家機構である「国務委員会」を発表する前に、金正恩の指示に基づいて行われたものとする。


この消息筋は「これで金正恩は金日成、金正日に次ぐ役職を占めてすべての国家機関と器具を装着した」とし「今回の改編された党中央と地方機関の長及び機構等は、9月末か10月初め、最高人民会議常任委員会の政令で発表されるだろう」と付け加えた。

「自由北朝鮮放送」は、金正恩が偵察総局を縮小し、側近キム・ヨンチョルが対南・海外工作器具を直接指揮することに伴い、今後、対南挑発水位がさらに高まると予想した。

「自由北朝鮮放送」はまた、金正恩がバク・ヨンシク人民武力省長官、金元弘国保衛部長官、崔富日人民保安上の長官を前面に出して、北朝鮮政局をリードしていく可能性が高いと予想した。

金正恩の政府組織再編案はまた、金日成政権の時期と妙に似て形を帯びている。


しかし、金正恩が金日成のように巧みな対南工作と挑発を実施することができるものとは見えない。今までの3年間統治してきた成果が想像よりも悪いだからである。

2016年8月20日土曜日

亡命英国公使は犯罪者 朝鮮中央通信全文試訳

原文はこちら 匪幇というのは見慣れないが「一味」といった意味と思われる。意味の分からないごく一部を割愛してあります。

http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=igisa5&no=116053&pagenum=1

 

同族対決の新しい謀略劇
(平壌(ピョンヤン)8月20日発朝鮮中央通信)
南朝鮮傀儡らの反共和国謀略宣伝と同族対決策動が続いている。
最近朴槿恵逆賊匪幇は英国駐在代表部で仕事をして自分が犯した犯罪行為が暴露されるや、それに対する法的処罰が恐ろしくて、家族と共に逃走した者を南朝鮮に引き込む卑劣な賭けを展開した。
逃走者は多くの国家資金を横領して国家秘密を売り飛ばしたし、未成年強姦犯罪まで敢行した。それに対する犯罪捜査のために去る6月にすでに召還指示を受けた状態にあった。

共和国中央検察所では犯罪を確認して、7月12日この野郎が敢行した故意的秘密漏洩罪、国家財産横領犯罪、未成年性交犯罪に対する捜査開始決定書を発給した。

この野郎は当然自分が犯した犯罪に対する法的処罰を受けなければならないが、自分を育てて送り出した祖国と両親兄弟らまで捨てて、自分1人で逃走した。人間と持つべき初歩的な義理も、僅かな良心も道徳もない人間ゴミということを自ら表わしたようだ。

それにもかかわらず、傀儡匪幇は私たちの共和国の対外的印象を、そうやっても引き降ろして、徒手空拳の私たちの公民らを無理やりに拉致して、南朝鮮に連れて行く前代未聞の特大テロ行為を敢行している。
今回は一考の価値もない人間ゴミまで引き込んで、反共和国謀略宣伝と同族対決に使っている。

苦しいことこの上ないのは南朝鮮傀儡らが逃走者が代表部で党事業をしたとか、抗日闘士の息子だとか言うなどとんでもない嘘をならべながら、一考の価値もない逃走者の汚い身代金を少しでも上げようと限りなく努めているのだ。

うるさいハエだけ集まる汚物場では、悪臭しか出てこない。

ますます高まる私たちの共和国の地位に気がくじけた朴槿恵匪幇が犯罪者、人間汚物らまで動員して反共和国謀略宣伝に狂うほど、彼らの窮した境遇にいることを表わしている。

今回の事件で重視しなければならないのは、いわゆる法治を唱える英国当局が、犯罪者を譲り渡すよう求める私たちの正当な要求と犯罪者引き渡しに関連した国際慣例を無視して犯罪者を、同族対決に血眼になって暴れる南朝鮮傀儡らに譲り渡したことだ。

私たちは事件発生初期から英国側に逃走者が敢行した犯罪行為を伝え、調査のために犯罪者を譲り渡すことを要求した。

しかし英国側は自分の国駐在外交官たちを保護しなければならない義務を自ら破って逃走者らを南朝鮮傀儡らにそっくり譲り渡すことによって法治国で自任する英国の印象を自ら汚した。

英国は犯罪者を引き出すことによって犯罪行為に加担して南朝鮮傀儡らの同族対決をそそのかす消せない汚点を残した。

初歩的な信義まで破った英国の行為はそうでなくても複雑な南北関係を、より一層悪化させる結果だけを招くことであり、そのようになれば英国にも決して利益にならないだろう。

2016年8月17日水曜日

中国が北朝鮮支援に動く

 

中国が、高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)導入を決めた韓国への報復として、北朝鮮貿易を再開しているとの見方が広がっている。

さらに、核実験への対抗措置である国連安全保障理事会対北朝鮮制裁決議2270号も履行していないようだ。

自由アジア放送(RFA)は15日、中貿易商と対北朝鮮消息筋を引用して朝鮮半島サード配置決定以後、両国交易が対北朝鮮制裁以前の水準で順次回復している」と報道した。


‘自由アジア放送’と接触した一消息筋は「鴨緑江鉄橋の保守工事が終わって税関がドアをあけた8月2日、丹東で300台ほどの中国トラックが北朝鮮に行ったし、北新義州でも70台以上のトラックが中国に入ってきた」と伝えた。
‘自由アジア放送’によれば、北朝鮮は鴨緑江鉄橋が老朽して、傷みが激しくなって、去る7月23日から8月1日まで通行を禁止して工事をしたという。

‘自由アジア放送’と接触した中貿易商は“韓国がサード配置を決めた後、中国税関の通関検査が緩くなった」と伝えた。

中国海関(韓国の関税庁に該当)が8月8日公開した中-北間月別貿易統計を見ると、両国間の6月貿易額は5億 377万ドルで、昨年同期の4億 6、042万ドルより9%増加した。


安保理制裁決議採択以後、交易規模は4、5月に減っていた。

これに先立ち、韓国大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は15日、北朝鮮(北朝鮮)の2015年貿易動向(韓国との交易は除外)を発表しているが、2015年貿易総額は62億 5千万ドル(7兆3千億ウォン)で前年対比18%減少していた。

貿易額減少は2009年以来初めてだった。

主力輸出品の石炭と輸入品の原油価格下落が影響を及ぼした。
輸出額は15%減少した27億ドル、収入(輸入)額は20%減少した35億 6千万ドルで集計された。

中国との貿易額が全体の91.3%を占めた。

図1 2016年上半期の中朝貿易の動き 4,5月はマイナスだが6月はプラス9.41%になっている。

図2 2016年1-3月期の中朝貿易、前年比で比べると2016年は前年比プラスになっている。

図3 北朝鮮貿易の中国依存度。2015年は90%越えとなっている。

 

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日本は経済制裁によって2009年以後は北朝鮮と貿易しないでいる。

KOTRAは貿易相手国の統計を利用して、北朝鮮の貿易額を算出した。

だが中国側が統計で‘ゼロ’としている中国からの原油輸入については、年間約50万トン、金額約2億 8千万ドルとして推計して、加算した。

2014年中国から輸入した原油は2015年と同じ量だったが、金額は約5億ドルだったと推計している。


2015年石炭輸出は、物量は26.9%増加したが金額は7.6%減少した。

中国は食糧無償支援と共に対北朝鮮原油供給など対北朝鮮支援規模を拡大しているとの見方もある。食料支援額については50万トンで過去最大規模という指摘もある。

張ヨンソク・ソウル大統一平和研究員責任研究員は、韓国紙の取材に対し「北朝鮮の核開発を最も強力に圧迫しなければならない時点にむしろ対北朝鮮支援を増やして強力な支援メッセージを送る中国が、果たして国際秩序に対する責任を担いだ主要2ケ国(G2)資格があるのか疑わしい」と話した。

また丹東では先月から新義州を当日振り返る旅行が始まって、一日観光客が1000人に達すると伝えられた。

2016年8月8日月曜日

いつの間にか中韓関係が大変なことになっている。

 昨年9月に北京で行われた中国の対日戦争勝利70周年記念式典で、西側の指導者として唯一、朴槿恵大統領が天安門に立ち、笑顔を振りまいた。
 わずか1年前のことが嘘のように、最近の中韓関係は急速に悪化している。朴氏が米国政府の意向を受け入れて、高高度ミサイル防衛(THAAD)システムを年内にも韓国内に配備すると発表したからだ。これに対して中国は、「自国への脅威」として、人的交流の制限、相手国の製品の輸入規制、首脳会談の拒否と、あらゆる手段を使って圧力をかけている。中国は相手が自分より力が下だと見る国にどう対応するか、典型的な例ともいえる。

 まずこの文章から読んでみよう。

 「韓国政府の政策決定者は自国の安危と米国のTHAADを独断専行で結びつけ、このためには地域の安定を破壊することを辞さず、周辺の大国の安全保障上の利益を公然と損なっている」

 「米韓によるTHAAD配備決定の盲動性と冒険性は明らかだ。この決定は韓国国民の心中の安全上の譲れぬ一線にも深刻な打撃を与えた。8月1日の韓国の世論調査では、朴槿恵大統領の支持率は低迷を続け、60.7%の回答者は朴政権にマイナスの評価を与えた。20歳前後の若者の支持率がすでに10%を割り込んでいることは注目に値する。また、韓国国民は政府が国益を売ってTHAADを配備する誤った決定に強く反対している。」

 これは中国共産党の機関紙、人民日報の「鐘声」というコラムの一節だ。http://j.people.com.cn/n3/2016/0803/c94474-9094816.html

 朴大統領を名指しで批判した記事に、韓国のメディアは一斉に反発し、中国側の報復がどの程度になるか、観測記事も流し始めた。怒りと恐怖が入り交じった反応だった。

 中国には、扇情的な記事を書くタブロイド紙もあるが、人民日報は公式な新聞だ。地方政府や企業も含め、韓国に対して厳しく当たれと指示したのに近い。韓国政府は、この記事に反論している。http://jp.reuters.com/article/thaad-cn-kr-idJPKCN10I11O

 さらに韓国側を刺激したのは、タブロイド紙の代表、人民日報系の環球時報が6日付けの一面で、サード配置に反対する韓国・民主党議員らの訪中をめぐる韓国内の摩擦を大々的に伝えたことだ。

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 同新聞は、サード配置をめぐり中国側と意見交換を図るつもりなのに「韓国では売国奴扱いされている」と批判した。一行は今週訪中する予定で、この新聞は、一行の中国での2泊3日の日程を詳細に報道した。韓国紙は、「韓国内の意見分裂をあおっている」と批判し、メディア戦争の様相を示している。

 韓国側は、中国側の出方に不安も隠せないようだ。まずは、競争力の高い韓流コンテンツだ。文化体育観光部傘下韓国コンテンツ振興院によれば国内コンテンツ産業の中国(香港含む)輸出額は、2014年基準約13億4123万ドル(約1兆4481億ウォン)で全体輸出額中26.2%を占めた。4年後の2019年には2475億ドル(約274兆5022億ウォン)で急成長すると期待されている。

地域・国家別には日本(約15億9747万ドル)次に高い。

韓流コンテンツを中国政府が規制をかける動きを見せている。関係業界は、市場の多角化や、中国企業との提携を強めて、ローカライズ(地元化)を急いでいるが、急激な政治の動きについていけていないのが実状だ。

中国は7月中旬、モンゴルのウランバートルで行われたアジア欧州会議(ASEM)首脳会談に出席した李克強・中国首相が、韓国側が要請した朴氏との中韓首脳会談を「日程が合わない」として拒否している。

来月4~5日中国、浙江省杭州で主要20ケ国(G20)首脳会議が開かれる。ここでは中韓首脳会談が開かれるのは間違いないが、中国側は、ここで韓国の譲歩を引き出したいようだ。

 韓国側も「正常な国家ならば、自国国民の生命を保護するための安保問題と関連して、隣の国家の顔色を見る必要はない」(キム・ソンウ大統領府広報首席)と引かない構え。

韓国にとって苦い思い出は、2000年に起きたニンニクをめぐる貿易摩擦だ。この年、韓国が中国産ニンニクにかける関税を10倍程度引き上げた。この措置に対して中国政府は一週間後、韓国製携帯電話とポリエチレンの輸入を全面中断した。当時韓国が中国から輸入するニンニクは1000万ドル未満だったのに中国が閉め出した輸出規模は5億ドルを超えた。

このため、ゲームIT、観光、化粧品などの中国に依存する業界は、中国側の出方を慎重にうかがっている。
http://japanese.joins.com/article/117/218117.html

中国が軍用機を韓国の防空(防共)識別区域に侵入させたり西海で軍艦を動員して、武力デモをする方式で軍事挑発に出る可能性も提起する新聞もある。

中国からの風圧に耐えられるのか、朴槿恵大統領の手腕が問われている。

文・五味洋治

2016年8月5日金曜日

北朝鮮がミサイル発射を続ける理由とは

文責 五味洋治

北朝鮮が弾道ミサイルを3日朝黄海南道から日本海に向けて発射した。
最大1、300kmを飛んで行けるノドンミサイルとされている。
このノドンミサイルは1千kmほど飛行して日本の排他的経済水域(EEZ)内に落ちたことが確認されている。

北朝鮮が1998年人工衛星光明星1号(テポドン1号ミサイル)を発射した時、日本列島上空を通り過ぎたことはあるが、北朝鮮ミサイルが日本海の日本のEEZ内に落下したのは今回が初めてだ。


日本列島と在日米軍基地を打撃することができるという、北朝鮮側からのシグナルといえる。

EEZは排他的経済水域のことだ。

沿岸から200カイリ(約370キロ)までの範囲で、沿岸国に鉱物資源や水産資源の開発といった経済的な権利が及ぶ海域。 国連海洋法条約に基づいて沿岸国が国内法で設定する。 沿岸から12カイリまでの領海とは区別され、他国の船も航行の自由があり、科学目的の調査ならば、沿岸国の同意を得て実施できる。つまり日本の漁船が活発に活動している海域であり、今回も日本の漁船が被害に遭う可能性があった。

政府が強い危機感を持って、対応に当たったのも当然だろう。

安部晋三首相は、緊急国家安全保障会議(NSC)を開いた後「日本の安保に対する重大な威嚇であり許しがたい暴挙」と批判した。ノドンミサイルが日本列島近海に落ちたことを事前に察知できなかったことにも当惑していた。

北朝鮮は6月22日江原道元山から離弾道ミサイル(IRBM) 「火星-10」発射に成功している。

この時北朝鮮は「火星-10」が高い角度で発射され、最大高度1、413.6kmまで上昇飛行して、400km先の目標水域に正確に着地したと発表している。

 この火星-10を正常軌道で発射したとすれば、最大飛行距離が3500kmになると見られている。これはグアムの米軍基地が射程圏に入る距離であり、米国も危機感を強めている。

また、先月19日には黄海北道で韓国全地域を射程圏で置いた、スカッドとノドンミサイルを3発発射した。


これは有事の際米軍の韓国進入関門の釜山港などを打撃できるということと共に、サードが配置された慶尚北道星州郡にも攻撃を加えられる能力を見せつけたといえる。

繰り返されるミサイル実験の結果を、そのまま受け取れば、北朝鮮は日本、韓国、さらにグアムまで攻撃圏内に入れたことになる。

ミサイル開発の狙いについて、朝鮮総連の機関紙、朝鮮新報は以下のような記事を同新聞のサイトに掲載した。長いがポイントを引用してみる。

〈そこが知りたいQ&A〉「火星-10」試験発射の目的は

戦争抑止、経済建設にまい進

朝鮮が中長距離弾道ロケット「火星-10」の試験発射に成功した。試験発射の目的と朝米関係に与える影響などをQ&Aにまとめた。

– 今回、米国は「国際的義務に反する挑発行為」(アーネスト米大統領報道官)と非難し、日本は「わが国の安全保障に対する深刻な懸念」(中谷防衛大臣)との見解を示した。弾道ロケット試験発射の目的は?

核兵器の運搬手段である弾道ロケットの開発・配備は、朝鮮労働党が掲げる経済建設—核武力建設の並進路線に沿ったものだ。朝鮮は世界最大の核保有国である米国と交戦状態にあり、米国は朝鮮に対して核威嚇を続けている。戦争を抑止し、平和的環境下で経済建設にまい進するためには、米国に脅威を与えるレベルの核攻撃能力を備えていなければならない。朝鮮の弾道ロケットは、米国の戦争挑発を無力化することを目的としている。

米国をはじめとする敵対国は、「北の脅威」を騒ぎ立てながら、一方で朝鮮の核ミサイル技術は「未完成」だと吹聴してきた。朝鮮は、米・南合同軍事演習が「史上最大規模」で敢行された3月から、対抗措置として「核抑止力の可視化」を実行した。小型化された核弾頭を公開、弾道ロケット大気圏再突入の環境シュミレーション実験、大出力の固体ロケットエンジンの地上噴出・分離実験などを行い、すべて成功させた。

当時、金正恩委員長は、実験の現場に立ち会い、「核攻撃能力の信頼性を高めるため、早い時期に核弾頭爆発実験と核弾頭が搭載可能な様々な弾道ロケットの試験発射を断行する」と公言、開発者らに事前準備を指示していた。3月の「可視化」は、核弾頭の小型化や大気圏再突入など、敵対国が主張する「未完成論」を技術工程別に論駁するものであったが、「火星-10」の試験発射は、朝鮮の核攻撃能力を実際の飛行軌跡によって示した。

– 「火星-10」は400km飛行したという。外部で推定されていた射程距離よりも短いが。

「火星-10」の試験発射は、弾道ロケットの最大射程距離をシミュレートして、高角発射体制で行われた。「高角発射」とは、正常軌道より高い角度でロケットと弾頭を分離させる方式だ。「火星-10」は頂点高度1,413.6kmまで上昇した後、大気圏に再突入し、400kmキロメートル前方の予定された目標水域に落弾した。正常角度(45度)で発射していたならば、射程距離3,000~4,000kmに達したと専門家らは判断している。

「高角発射」は、米国の意表を突いたはずだ。金正恩委員長の「指示」があった後、米国は偵察衛星などを使い、弾道ロケットを統括する朝鮮人民軍戦略軍の動向を監視していた。一方、朝鮮東海に第7艦隊のイージス艦を展開し、「ミサイル防衛作戦水域」を設定した。朝鮮の東海岸から発射された弾道ロケットが米国の太平洋司令部があるハワイや西太平洋軍事戦略の拠点であるグアム島に向けて発射された場合、空中で撃墜する体制がとられたということだ。

試験発射された弾道ロケットが迎撃されたら、人民軍は反撃に打って出る。それによって米軍が朝鮮の核施設や戦略的軍事拠点を狙って空爆を行うようなことになれば、人民軍は全戦線で総攻撃を開始するだろう。ところが、全面戦争の引き金になりかねない迎撃体制をとった米国の監視網を抜けて、「火星-10」は大気圏外に達した。高角発射された中長距離弾道ロケットは、太平洋には向かわず、朝鮮東海の公海上に落弾し、日本など周辺国の安全に些細な影響も与えなかった。

– それでも国連安保理では報道機関向けの非難声明が発表された。

過去の制裁決議同様、何ら正当性がない米国式二重基準が適用されたに過ぎない。2006年以降の一連の安保理決議は、朝鮮に対して弾道ミサイル技術を使ったいかなる発射も禁じているが、この規定に国際法上の根拠はなく、国連事務局も対朝鮮制裁の法的基礎については、いまだ説明できずにいる。

朝鮮の弾道ロケット開発は、米国の核攻撃を防ぐためのものであり、主権国家の自衛権行使は国際法上、正当なものとして認められている。米国は、今年に入り、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験を繰り返し行った。朝鮮と米国は交戦状態にあり、「ミニットマン」の脅威が存在する以上、「火星」ロケットの開発が中断されることはない。

今年3月、安保理で「史上最強の制裁決議案」が採択されたが、朝鮮の核抑止力強化プロセスを止めることはできなかった。これまでは、朝鮮の人工衛星打ち上げを「事実上の弾道ミサイル発射」だと非難してきたが、今後、米国式二重基準の矛盾は一層はっきりと表れてくるだろう。朝鮮が米国や他の常任理事国と同じように弾道ロケット試験発射を通例化すれば、米国は「効果なき」制裁以外の対応を迫られることになる。

– 「火星-10」試験発射の成功が、朝米関係に与える影響は?

米軍司令部中枢や米情報機関の高官らは、以前から朝鮮が核兵器の小型化に成功し、核搭載可能な長距離弾道ミサイルの実戦配備が進められているとの認識を示していた。交戦相手が、米国本土や海外の米軍基地を攻撃する可能性があると判断したならば、まずは紛争回避の方法から探るのが、安全保障政策の定石だ。

今回、「火星-10」試験発射成功によって、朝鮮の核攻撃能力が証明され、米国が進めてきた強硬路線の限界が露わになった。米国が朝鮮に対する敵視政策を見直し、緊張緩和のための実践的措置を取らなければ、今後も、金正恩委員長の「指示」が実行に移されていくだろう。「核弾頭爆発実験」や「様々な弾道ロケット試験発射」が続けば、米国はさらなる困窮に瀕することになる。

オバマ政権であれ、次期政権であれ、「火星-10」より射程距離が長い弾道ロケットが「高角発射」ではなく、正常角度で発射される状況を想定したくはないはずだ。朝鮮の核抑止力強化プロセスに対するモラトリアム(一定期間の猶予)設定が、焦眉の問題として浮上する可能性がある。

引用終わり

「朝鮮が米国や他の常任理事国と同じように弾道ロケット試験発射を通例化すれば、米国は「効果なき」制裁以外の対応を迫られることになる。」という下りに注目して欲しい。今年末の大統領選挙を目標にミサイル実験を重ね、米国との対話を実現したいという狙いのようだ。

その点、ミサイルが実際に攻撃手段として使われるかは疑問だ。猛烈な反撃を受けて、北朝鮮の崩壊につながるためだ。脅威が増しているのは間違いない。

どこかで対話路線に舵を切るのか、ぎりぎりまで現在の経済制裁路線を強めるのか、北朝鮮に影響力を持つ中国への働きかけを強めるのか、この3つほどしか手はない。

2016年8月1日月曜日

増える脱北者

 

最近脱北者に関する報道が相次いでいる。氷山の一角なのか、大きな流れの始まりなのか、注目したいところです。

キャプチャ

 

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筆者作成

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ロイター通信

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4000万ドルを持った軍人が脱北? KBS


KBSの報道がきっかけで韓国内では一斉に後追い報道が出ているが、この記事のように巨額な金を海外に持ち出せるものか疑問が残る。日本では報道されていないようだ。

http://www.mediapen.com/news/view/172971

http://news.kbs.co.kr/news/view.do?ncd=3320723 kbsの報道

 

[ミディオペン=ムン・サンジン記者]北朝鮮軍人民武力部所属現役将軍が4000万ドル(約450億ウォン)の金正恩秘密資金を持って北脱出したという主張が提起されたが,事実関係は確認されないでいる。

去る29日KBS報道によれば,報道によれば,人民武力部所属現役少将(韓国軍の准将級)が家族2人を連れて北脱出した。

彼は東南アジアと中国南部地域の北朝鮮食堂と建設現場で稼いだ外貨4000万ドル(約450億ウォン)を持って中国で北脱出したし,第三国行を望んでいるということだ。
またこの北朝鮮軍将軍は海外で稼いだ外貨を金正恩の秘密資金を管理する労働党39号室で送金する業務を遂行したと伝えられた。

ただし,このような巨額をどのように引き出したのか,現金に持って出てきたのか、でなければ口座に入金されているのかなどは知らされたことがないと対北朝鮮消息筋は伝えた。

対北朝鮮専門家たちは今回の北朝鮮軍将軍級要人の北脱出が北朝鮮上流エリート階層が北からの脱出を試みたことは影響を与える可能性があると観測している。

専門家たちは4月中国北韓国式食堂従業員13人が集団北脱出したし,今月16日中国,香港国際数学オリンピアードに出場した18才数学英才も北脱出したのに続き現役将軍も北脱出したことに鋭意注視している。

彼らエリートないし中産層以上の北脱出は過去貧困による北脱出と別に北朝鮮体制に対する反発と不満などが大きく作用したという分析が出てきている。

だがこの報道に対して政府側は"現在まで確認される内容はない"と明らかにした。
公安当局関係者らは400億ウォン台秘密資金を引き出した可能性に対しては信憑性が低いと分析している。

[ミディオペン=ムン・サンジン記者]